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Bリーグ全体を盛り上げたい!千葉ジェッツ公式YouTubeジェッツチャンネルの取り組み(前編)

こんにちは!
MIXI デザイン本部 ブランドデザイン室 デザイナーリレーショングループです。

千葉ジェッツは、B.LEAGUE AWARD SHOW 2023-24にて「ソーシャルメディア最優秀クラブ」を2年連続、通算で4回目の受賞を果たしました。

この功績は、千葉ジェッツの主要SNS(X / Instagram / TikTok / YouTube / Facebook / LINE)90万人以上のフォロワーが受賞を後押ししたとのこと。
そしてMIXI デザイン本部 動画クリエイティブ室と千葉ジェッツ広報チームが協力して運営する公式YouTubeもこの快挙に貢献することができました。

この記事は、2024年3月19日に開催された「MIXI TECH DESIGN CONFERENCE 2024」のセッション「動画SNSを活用した認知拡大とエンゲージメント向上への取り組み〜プロバスケットボールチーム 千葉ジェッツについて〜」のアーカイブを抜粋し、再編集したものをお届けします。
セッションのアーカイブはYouTube「MIXI TECH TALK」でご覧いただけます。

【スピーカー】
デザイン本部 動画クリエイティブ室 コンテンツディレクショングループ
折原 綾平

デザイン本部 動画クリエイティブ室 コンテンツディレクショングループ
沖浦 雅俊

デザイン本部 動画クリエイティブ室 コンテンツディレクショングループについて


折原:

こんにちは。デザイン本部 動画クリエイティブ室の折原と申します。2022年にミクシィ(現:MIXI)に再入社し、現在2年目です。

本日は、動画クリエイティブ室の沖浦と、プロバスケットボールチーム・千葉ジェッツ公式YouTubeチャンネルの運営についてお話させていただきます。動画SNSを活用した認知拡大とエンゲージメント向上の取り組みについて詳しくご紹介します。

沖浦:
私は2021年11月にミクシィ(現:MIXI)に中途入社しました、デザイン本部 動画クリエイティブ室の沖浦と申します。よろしくお願いします。

折原:
私たち2人には共通点があります。
元々テレビ業界で働いており、私はテレビ業界を経てフリーランスの映像ディレクターとして活動し、いくつかの事業会社のクリエイティブ職を経て、最近までローカルテレビ局の新規事業の部署で働いていました。

沖浦は、皆さんが知っているバラエティ番組のディレクターを長年務めていた人間です。テレビ業界からIT業界に転身してきました。

テレビ業界で働いていたという共通点がある元テレビマンの2人

最初に、私たちが普段MIXIでどのような仕事をしているかご説明します。
私たちはMIXIのデザイン本部に所属し、さまざまな職能を持つクリエイティブ集団の一員として活動しています。

動画クリエイティブ室コンテンツディレクショングループ(以下、コンテンツディレクションG)には、テレビ業界出身者のほか、CMやミュージックビデオ、舞台など多岐にわたるバックグラウンドを持つ動画ディレクターが集まっています。いわゆるインハウスの動画ディレクター集団で、動画を用いて事業の支援を行っています。

企画を考え、台本を作成し、コンテを切り、編集を行うだけでなく、自社のサービスを深く理解し、広く発信するための技術やマーケティングの知識を活かしたサポートを行っています。

「千葉ジェッツ公式YouTubeチャンネル」運用チームの構成

コンテンツディレクションGはMIXI全社の横断的な組織であり、千葉ジェッツチャンネルの専属メンバーはいません。
それぞれが他事業の案件を兼務しているため、千葉ジェッツのチャンネル運営については責任領域を決め、定例で企画やアサイン、スケジュールや方向性が決まったら、各メンバーがスピード感を持って進めています。

千葉ジェッツ公式YouTubeチャンネルについて

折原:
今回のテーマは「千葉ジェッツ公式YouTubeチャンネル」についてです。
「千葉ジェッツ公式YouTubeチャンネル」はB.LEAGUE所属、プロバスケットボールチーム「千葉ジェッツ」の公式チャンネルです。

試合のハイライトやプレー集、レクチャー動画をはじめ、バラエティ系の動画やインフルエンサーとのコラボ動画など、様々なコンテンツを公開しています。

千葉ジェッツ公式YouTubeチャンネル

実は今、千葉ジェッツのチャンネル登録者数が急増しています!
2017年からのグラフを見ても、この1年間で特に急上昇しているのが分かります。

チャンネル登録者数がこの1年で急増中!

前編では、私がこの成長の秘訣についてお話しし、後編では沖浦が運用においてどんな課題があったかを説明します。

千葉ジェッツ公式YouTubeチャンネルの登録者数が急増した要因はいくつかありますが、特に「認知拡大」と「エンゲージメントの向上」の設計が大きな理由だと考えています。

「認知拡大」は作った動画がどれだけ多くの人に触れてもらったかをさします。これを私たちは「リーチをとる」と呼んでいます。
「リーチをとる」方法はいろいろありますが、千葉ジェッツの試合や地域イベントへの参加、SNSキャンペーン、生配信、X(旧Twitter)などが挙げられます。

千葉ジェッツに触れてもらう方法はいろいろある

その中でも、私たちが取り組んでいるのが動画SNSのYouTubeです。
YouTubeは「横動画」と「縦動画」(以下、ショート動画)がありますが、特にショート動画が今回のお話しのポイントとなります。

特に縦動画(ショート動画)が今回のポイント!

ショート動画はYouTubeだけでなく、TikTokやインスタグラムなどでも利用されています。
ショート動画には特有の仕組みがあり、その特徴のひとつは、ショート動画専用のフィードがあることです。

このフィードでは、視聴者が動画視聴中に上にスワイプしたり、サムネイルやタイトルを自分で選択するのではなく、おすすめされた動画を次々と浴びていきます。
この特徴が「新しい視聴者と出会える動画フォーマット」などと呼ばれています。

ショート動画の特性は、つい見ちゃうことですよね。
「新しい視聴者と出会える動画フォーマット」を活用しているおかげで、千葉ジェッツのチャンネルはこの1年、登録者数が急増しています。

ショート動画のおすすめ機能を利用して、リーチを取り、認知を広げ、多くの新規視聴者を獲得してきました。

YouTubeのショート動画に注力し、認知拡大

私たちがなぜショート動画へ注力したかと言うと、(私たちが設計をした当時)他のBリーグチームがほとんど取り組んでいなかったからです。

先行者利益を狙う面もありましたが、実はある時期からショート動画を選択せざるを得なくなった大人の事情もありました。
これについては後編で、沖浦が詳しく説明します。

私たちの動画SNSの目的は、「試合に来てもらう」ということと「試合に行ってみたい人を増やす」ことです。

動画SNSに取り組む理由は、千葉ジェッツを知って、好きになってもらいたいから!

YouTubeをきっかけに、千葉ジェッツの魅力を知ってもらい、会場に足を運んで応援してもらえるような人を増やしたい

この目的を達成するために、私たちは以下のラダーを設計し4つのカテゴリーにして考えました。

4つのカテゴリーそれぞれにあった動画がある

私たちは、「未認知」「お知り合い」「お近づき」「ファン」という4つのカテゴリーを用意し、これらのカテゴリーを「千葉ジェッツを知らなかった人」、「知っているけれども登録していない人」、「情報を知りたい人で登録もしている人」、「試合会場に来てくれるファン」という人々のエンゲージメントの強さで分類しました。

そして、ターゲットごとにコンテンツを分ける仕組みを設計しました。
具体的には、この4段階のカテゴリーに向けて効率的にアプローチするために、ショート動画を使って「未認知」「お知り合い」のカテゴリーを取り込み、尺の長い横動画を使ってエンゲージメント向上を目指してきました。

しかし、それは2年前までの話で、今はもうそんな時代ではなくなってきています。
ショート動画はひとつの文化になり、新規獲得だけでなく、既存ファンも楽しめるものとして考えています。

現在は既存のファンも楽しめるショート動画も制作

現在では、ショート動画の企画や内容もそれぞれのカテゴリーに合わせて投稿しています。

未認知の人向けには他のYouTuberとコラボレーションを行って千葉ジェッツを知らない人でも楽しめる内容にするなど、さまざまな切り口でコンテンツを使い分けています。

また、コンテンツの内容や公開日を精査し、ショート動画も横動画と同じようにバランスよく配信することに努めています。
これにより、視聴者全体が楽しめるチャンネル運営を目指し、新規視聴者の獲得だけでなく、(ユーザーの)エンゲージメントの向上も図っています。
このようにショート動画戦略の結果、認知とエンゲージメントアップが実現し登録者数が着実に増加しました。

それでは後編は、沖浦にバトンタッチいたします。


いかがでしたでしょうか。
今回の前編では、MIXIデザイン本部動画クリエイティブ室コンテンツディレクショングループのメンバーが担当する「千葉ジェッツ公式YouTubeチャンネル」の運営体制や、チャンネル登録者数が急増している背景と戦略についてご紹介しました。

後編では、千葉ジェッツのYouTube運用を担当するに至った経緯と現状の運用方法、さらに進化を続けるための取り組み事例についてご紹介します。