分解癖からデザインの世界が広がった。アントレプレナーシップ 出張授業レポート in 代々木中学校
こんにちは。
MIXI デザイン本部 デザイナーリレーショングループの若狭です。
みなさん、「アントレプレナーシップ」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?
アントレプレナーシップとは、様々な困難や変化に対し、与えられた環境のみならず自ら枠を超えて行動を起こし、新たな価値を生み出していく精神です。
出典:文部科学省/「文部科学省アントレプレナーシップオフィシャルサイト」
最近、多様な分野で活躍する起業家等との交流を通じて、若者のアントレプレナーシップを育成しようとする動きが活発になっています。
弊社CDO(Chief Design Officer)の横山は、東京都アントレプレナーシップ育成プログラムのサポーターとして参画しており、先日、渋谷区立代々木中学校にてアニメ・映像に関する講義を行いました。
アントレプレナーシップの授業で中学生に伝えたかったこととは?
今回はその様子をレポートします!
■ 学生たちへのメッセージ
僕はデザイナー。仕事だけでなく、遊びや生活もデザインするよ。
どうデザインするかを紹介するよ。
デザイナーになるきっかけ。それは心がうずく体験だった
今回、横山の講義を受講してくれたのは、アニメ・映像のゼミを選択している中学1年〜3年の生徒のみなさん。
私たちMIXI デザイン本部が制作したショーリール動画や、新しい技術を用いた映像を紹介していくと、食い入るようにみている生徒たち。
映像やアニメに興味・関心を持っていることがひしひしと伝わってきました。
横山: 僕がデザイナーになろうと思ったきっかけは、アルバイト先のデザイン事務所の図書室でたまたま見つけた映画の本でした。
本気で映画を作っている人の姿勢や現場風景に心がうずき、ものを作る仕事がしたいと急に思い始め、目の前にあったデザインの世界に飛び込むことにしました。
作ってみなきゃ始まらない。まずは、好きなことからモノづくりを始めてみよう
ーー映像とはどういったもので、どんな人たちが作っているのかの説明からスタートしました。
横山:みなさんがいま興味を持っている映像には、モーショングラフィックスやコンピュータグラフィックス、アニメーション、実写、リアルタイム合成配信など、たくさんの表現や演出があります。
インターネットの進化により、できることが増え続け、映像はとても注目される領域です。
映像の現場では、いろんな職能をもつメンバーが集まり、1つのチームになってデザインをしています。表現したい内容に応じて、さまざまなツールを組み合わせています。
仕事の形態も、私たちMIXIのような事業会社の映像部門だけでなく、企業から依頼されて映像を納品する映像制作会社や、映画やアニメーションなどの映像作品を生み出す映像プロダクション、さらには個人で映像を作成・配信するクリエイターなど、さまざまあります。
横山: 新しい技術やツールは次々と開発され続けています。
まずは自分が興味ある映像をひとつ、作ってみましょう。やってみたいと思ったら、実際に作ってみることが大事です。
真似をして作って、友だちに見てもらうことから始めるのがおすすめ。
近道はありません!まずは、皆さんが好きなことから一歩を踏み出してください。
子どものころの「分解癖」が今につながっている!?
ーー工業科出身の父親が家電を修理する姿を子どものころによく見ていた影響から、周りにあるさまざまなものを分解して観察するのが好きだったそう。
横山:子どものころはラジコン、ラジオ、自転車、バイク、パソコンなどをよく分解して遊んでいました。
分解することで、どのようなパーツがどう動いているのか、少しずつ想像できるようになりました。
最近は自分のiPhoneを分解しました。iPhoneの中を観察していると、見えない場所もきちんとデザインをしている人がいるんだなと知ることができて嬉しいんです。
この分解という遊びが、物事をより深く観察する癖づけになり、今のデザイナーの仕事に役立っているように感じる機会が多いです。
実際にデザイン工程を分解して、映像を見てみよう!
ーー次に、今年3月にMIXIが開催した「MIXI TECH DESIGN CONFERENCE 2024」のデザインを分解して解説しました。
↑ MIXI TECH DESIGN CONFERENCE 2024のオープニングムービー(カウントダウン入り)
横山:まずビジュアルコンセプトを定め、グラフィックデザインを起こしながら映像表現を構想します。
コンセプトを体現するための動きを表現するために、3ds MAX、Blender、Adobe After Effectsなどのツールを行き来して、映像のクオリティを突き詰めていきます。
布が動く表現ひとつとっても、ゆらめいているのか、はためいているのかなど、さまざまなバリエーションがあります。
コンセプトに合った表現を実現するために、さまざまなツールを組み合わせながら、検証を重ねて完成したのが今回のデザインです。
↑ MIXI TECH DESIGN CONFERENCE 2024のアフタームービー
ーー動画に込められたメッセージや、デザインのプロセスを知ってから改めて映像を見ると、見方が変わり、新たな視点で楽しんでいる様子の生徒たち。
横山:分解して見たあとに映像を見直すと、初めて見たときは気づかなかったものや見えなかったものが見えてきます。
これがデザインの目をもつということです。なんだかデザインの奥行きを感じてきませんか?
好きなものやことは、「何で好きなんだろう?」と分解してみるとよいですよ。分解することで理解が深まり、愛着もわいてくるはずです。
講義のあとの質問コーナーでは「映像がおもしろくなるコツは何ですか?」「デザインが浮かばないとき、どうしていますか?」など、私たちも気になる質問がたくさん寄せられました。
まとめとして横山から、みんなが心がうずく何かと出会えますように。そして、出会えたら存分に分解してくださいね、というエールで締めくくられました。
さいごに
講義にご参加いただいた生徒の皆さん、ありがとうございました!
休憩時間中にも横山の周りに集まってくれて、好きな漫画やアニメの話を熱心にしている姿がとても印象的でした。
自分の好きなことを見つけて、心うずくことにチャレンジしている皆さんにまたどこかでお会いできるのを楽しみにしています。
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